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加藤 昌治*; 奈良 禎太*; 岡崎 勇樹*; 河野 勝宣*; 佐藤 稔紀; 佐藤 努*; 高橋 学*
Materials Transactions, 59(9), p.1427 - 1432, 2018/09
被引用回数:6 パーセンタイル:32.61(Materials Science, Multidisciplinary)放射性廃棄物の地層処分においては、岩盤を天然バリアとして使用する。このことから、低透水性の岩盤やき裂を充填している粘土の存在は、より好ましい環境を提供すると考えられる。室内での透水係数の測定方法のうち、トランジェントパルス法は低透水性の材料の透水係数測定に有効であるが、粘土に適用された事例は無く、かつ、そのままの方法・手順では適用が困難である。このため、供試体の下流側の圧力を下げる場合で透水係数を求める方法を提案し、変水位法で得られた値と比較して問題ないことを確認した。
佐藤 稔紀; 真田 祐幸; 丹野 剛男*
JAEA-Review 2014-049, 34 Pages, 2015/02
本報告は、超深地層研究所計画の一環として、2013年度に実施した岩盤力学に関する調査研究項目の概要をまとめたものである。本報告書にとりまとめた調査研究項目は、(1)深度500m地点における円錐孔底ひずみ法による初期応力測定、(2)深度500m地点における光ファイバ式岩盤変位計の設置、(3)クラックテンソルによる等価連続体モデルに関する検討、(4)結晶質岩における長期岩盤挙動評価のための現象論的研究、(5)結晶質岩における長期岩盤挙動評価のための理論的研究、(6)種々の計測結果に基づく深部岩盤中の応力場評価に関する基礎的研究である。
本間 信之*; 棚井 憲治; 長谷川 宏*
JNC TN8420 2001-007, 86 Pages, 2002/02
本稿では、今後の幌延深地層研究センターにおける地下研究施設計画に反映することを目的として、海外の地層処分プロジェクトを対象に、その計画や実施中の試験などについて調査を行った。調査対象には、幌延計画への反映を考慮し、堆積岩系や沿岸部の地質環境における次のプロジェクトを選んだ。・スイス Mt.Terri Project(オパリナス粘土(頁岩))・フランス Bure URL(粘土質岩)・ベルギー Mol(ブーム粘土)・スウェーデン Aspo Hard Rock Laboratory(HRL)(花崗岩:沿岸部)・英国 Sellafield Rock Characterization Facility(RCF)(火山岩:沿岸部) 調査では特に人工バリア性能、施設設計施工、支保工、搬送定置、閉鎖などに関わる情報を幅広く収集した。これらの情報に基づき、個別の調査試験の目的、内容、成果について整理するとともに、調査試験の目的、反映先、相互の関連、実施順序などから、地下研究施設全体での戦略やねらい、流れなどを整理した。
小出 馨; 中野 勝志; 太田 久仁雄; 杉原 弘造; 天野 格; 齊藤 宏; 竹内 真司
JNC TN7410 2000-001, 56 Pages, 2000/04
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江崎 哲郎*; 神野 健二*; 三谷 泰浩*; 蒋 宇静*; 内田 雅大; 赤堀 邦晃*
JNC TY8400 2000-004, 94 Pages, 2000/03
放射性廃棄物の地層処分は、地下の構成材料である岩盤の隔離性、密閉性などを積極的に利用するものであり、その設計にあたっては安全性、経済的合理性、環境上の配慮など、従来の地下構造物と比べて格段に厳しい設計条件が要求される。そのため、岩盤においてその特性を支配する不連続面の力学・透水特性およびカップリング特性などを適切に把握する必要がある。本研究では、理想的な条件下で実験を行なうための新しいせん断透水同時試験装置の開発を行った。そして、装置の検証を兼ねて行ったせん断透水同時実験の結果、新装置は、上箱の回転による影響を定量的に評価でき、一方向流による透水試験を実施することができた。さらに、不連続面のせん断透水同時特性は、垂直応力が大きくなると上箱の回転による透水係数が著しいことを明らかにした。また不連続面の間隙幅分布を不連続面凹凸の幾何学特性とGIS(地理情報システム)によるシミュレーションによって特定する方法を提案するとともに、せん断透水同時試験のモデルを構築し、せん断透水同時特性のメカニズムを明らかにすることを目的としてシミュレーションを行った。その結果、GISによるシミュレーションの有効性を示すことができた。
古市 光昭*; 戸井田 克*; 升元 一彦*
JNC TJ8400 2000-021, 196 Pages, 2000/02
高レベル放射性廃棄物の地層処分においては、廃棄体の定置後、処分のために建設した地下構造物を埋め戻し材、プラグ材、グラウト材により閉鎖し、人工バリアの健全性を保つとともに廃棄体の隔離性能を長期にわたり確保する必要がある。そこで、わが国の地質環境条件に適応し得るこれら閉鎖システムの確立に資するため、室内試験および原位置試験を通じてこれらの性能を定量的に評価していくことが必要である。本年度は、カナダAECLにおいて開始したトンネルシーリング性能試験におけるトレーサー試験のデータ解析、数値解析に関わる技術的検討及びそれに伴うプラグ周囲のシーリングシステムとしての評価を行うと共に、第2次とりまとめの閉鎖技術に関わる有識者のコメントに対する検討を実施した。以下にその概要を示す。1)AECL地下研究施設において実施しているトンネルシーリング性能試験に係わる、1、トレーサー試験のデータ解決及び数値解析、2、蒸発散量測定のデータ解決、3、ワークショップに関わる資料作成、の項目についての検討を行った。2)第2次とりまとめのドラフトに対して指摘のあった横締固めの機械及び手順についての説明とコンクリートプラグ部の岩盤耐力の検討を行った。
戸井田 克*; 升元 一彦*; 中村 充利*; 奥津 一夫*; 三浦 和彦*
JNC TJ8400 2000-020, 68 Pages, 2000/02
高レベル放射性廃棄物の地層処分においては、廃棄体の定置後、処分のために建設した地下構造物を埋め戻し材、プラグ材、グラウト材により閉鎖し、人工バリアの健全性を保つとともに廃棄体の隔離性能を長期にわたり確保する必要がある。そこで、わが国の地質環境条件に適応し得るこれら閉鎖システムの確立に資するため、室内試験および原位置試験を通じてこれらの性能を定量的に評価していくことが必要である。本年度は、カナダAECLにおいて開始したトンネルシーリング性能試験におけるトレーサー試験のデータ解析、数値解析に関わる技術的検討及びそれに伴うプラグ周囲のシーリングシステムとしての評価を行うと共に、第2次とりまとめの閉鎖技術に関わる有識者のコメントに対する検討を実施した。以下にその概要を示す。1)AECL地下研究施設において実施しているトンネルシーリング性能試験に係わる、1、トレーサー試験のデータ解決及び数値解析、2、蒸発散量測定のデータ解決、3、ワークショップに関わる資料作成、の項目についての検討を行った。2)第2次とりまとめのドラフトに対して指摘のあった横締固めの機械及び手順についての説明とコンクリートプラグ部の岩盤耐力の検討を行った。
市川 康明*
PNC TJ1603 98-001, 67 Pages, 1998/03
岩盤の1万年以上にも渡る長期の挙動を予測するためには、岩石・岩盤のミクロ構造まで考慮に入れた精度の高い解析が要求される。本研究では、花崗岩の長期挙動を解明するために、1)花崗岩とその造岩鉱物である石英と長石が集積した多結晶岩を使用した応力緩和実験、2)花崗岩の造岩鉱物の物性値を評価するための分子動力学計算、3)花崗岩のミクロ構造における非均質性を考慮した弾粘塑性均質化解析を実施した。岩石・岩盤の時間依存挙動として、一定の荷重下でひずみが増加していくクリープ現象と、一定の変位拘束条件の下で応力が緩和していく応力緩和現象があるが、ここでは、水浸条件下において応力緩和挙動に注目した室内実験を行った。実験には木曽駒ヶ岳産花崗岩(以下、木曽駒型花崗岩と呼ぶ)と、石英と長石が集積した多結晶岩であるベグマタイト(以下、石英・長石型ペグマタイトと呼ぶ)を用いた。この実験では供試体端面の変位を拘束した場合の時間経過に伴う応力変化を計測すると同時に、マイクロクラックの変化を観察した。つぎに、花崗岩の造岩鉱物である石英、雲母の物性値を把握するために、各鉱物の分子動力学(Molecular Dynamics:MD)計算を実施した。これらの鉱物ならびにその鉱物間の力学特性を実験的に求めるのは困難である。殊に、実験的に求められた雲母の物性値は実験条件を含めて再考の余地が多い。分子動力学計算は、鉱物を構成する分子の原子間相互作用ポテンシャルが正しく求まれば、異種間物質の相互作用を含めて、極めて正確に物質挙動を推定することができる計算化学の手法である。花崗岩は石英、長石、雲母からなる多結晶体であり、個々の鉱物とその粒界の時間依存力学挙動が判れば、均質化法(Homogenization Method:HA)を用いて構造物全体の挙動を解明することができる。そのために、均質化法による弾粘塑性解析の手法を開発し、その妥当性をチェックするために、深地層における地下岩盤構造物を想定して数値解析を実施した。
水川 雅之; 藤田 朝雄; 菅野 毅; 石川 博久
PNC TN8410 97-308, 162 Pages, 1997/12
地層処分施設の設計では,処分場を構成する種々の坑道の空洞安定性の検討が必要である。本検討では,解析技術の信頼性向上の観点から,空洞安定性評価手法としての有限要素法の適用性の確認,亀裂の卓越した岩盤を対象にした不連続体解析手法の検討,空洞の長期安定性評価手法の検討,および第2次とりまとめに向けた岩盤力学データベースの検討を行った。事例解析の結果から,有限要素法は空洞安定性評価手法として有用であるとことが判断できた。
椹木 義一*
PNC TJ1559 97-001, 190 Pages, 1997/03
花崗岩における岩盤工学に関する調査試験研究は、岩盤物性と地殻応力に関する研究の一環として、結晶質岩系の花崗岩についての岩盤工学の基礎的研究、すなわち岩盤応力、岩盤の長期安定性および岩盤割れ目の透水性や止水性の変化、岩盤内単一不連続面の基本的特性に関する原位置(釜石原位置試験場)や、室内での試験に基ず基礎的・理論的な研究を行うものである。「岩盤内割れ目の止水性とグラウト材料の流動に関する研究」は、グラウト範囲を自由にコントロール可能な工法を目標に、これまで釜石鉱山550mLの坑道を利用した原位置試験により、グラウト注入試験を繰り返し、実技上の知見取得を試みてきた。本年度も、CGSを注入材料として原位置においてグラウトを実施し(1)CGSに拠るグラウトの再現性の確認、(2)ルジオンテストに拠る効果の判定、(3)流入観測に基ずく割れ目の連絡の判定などを行い、さらに室内実験を中心に、(4)注入材料の物性測定、(5)長期安定性の確認について実験を行い取り纏めて報告する。「花崗岩の動的および静的荷重による強度・変形特性への影響と内部亀裂の観察に関する研究」については、釜石鉱山から採取した花崗閃緑岩のクリープ特性と疲労特性を把握し、比較・検討するために、サーボコントロール剛性試験機(MTS社製)を用いてクリープ試験及び疲労試験を行った。さらに、一軸圧縮試験における変形・破壊挙動とクリープおよび疲労過程における変形・破壊挙動との関係を調べるため、クリープ試験および疲労試験の途中から一軸圧縮試験に移行する試験を行った。「坑道周辺岩盤の力学的状況の精密調査」については、坑道周辺岩盤の力学的状況を精密に調査する手法として、地圧測定、高精度クリープ試験、孔内点載荷試験を取り上げた。そして、これらの計測技術の開発を進め、計画釜石鉱山の250mレベル坑道を利用して原位置計測を実施し、現場での適用化試験を進めるとともに、測定データの取得と解析を行った。
佐々木 憲明; 原 啓二
PNC TN1100 96-010, 514 Pages, 1996/12
本報告書は、平成8年2月7、8日に東海事業所において開催した「地層処分研究情報交換会」における研究発表内容および討論内容をとりまとめたものである。本情報交換会は、地層処分の研究開発を的確かつ効率的に進めるために、主に事業団の研究開発に指導、協力等をいただいている国内の研究者・技術者にお集まりいただき、研究開発の最近の状況、成果、方向性などについて、専門的な情報・意見交換を行ったものである。
時澤 孝之
PNC TN1410 96-064, 125 Pages, 1996/11
我が国はエネルギー資源に恵まれていないため、エネルギー源の確保を海外からの輸入に依存していますが、エネルギーの安定確保を図るという観点からは原子力対策を基本としており、限りあるウラン資源の利用効率を高めるため核燃料サイクルの確立に向けた技術開発を着実に進めています。一方、高レベル放射性廃棄物を初めとする放射性廃棄物の処理処分対策が、世界の原子力利用国が共通して抱えている最も重要な課題となっております。国内においては、昨年1月から東海事業所のガラス固化技術開発施設でガラス固化が始まり、また、昨年4月にはフランスから初めてガラス固化体が返還される等、高レベル放射性廃棄物の本格発生時代を迎え、高レベル放射性廃棄物対策への関心が一層高まっています。原子力委員会では、原子力バックエンド対策専門部会の場で地層処分研究開発計画の策定は進められています。更に、高レベル放射性廃棄物処分懇談会では地層処分の円滑な実施への具体的取組に向けた国民の理解と納得が得られるよう、社会的・経済的な側面を含めた幅広い検討が進められています。
石田 章司*; 山内 政也*
PNC TJ7393 96-001, 88 Pages, 1996/03
東濃鉱山北延NATM坑道においては、機械掘削影響試験が実施されている。弾性波トモグラフィー調査も試験の一環であり、坑道掘削による岩盤の掘削影響領域を、弾性波速度分布を指標として把握しようとするものである。調査地では、すでに坑道掘削前に弾性波トモグラフィー調査が行われており、本調査の目的は、その事前調査の結果と比較するための試料を得ることである。そこで、掘削直後の坑道周辺の岩盤を対象として、弾性波トモグラフィー調査を実施し、坑道周辺の弾性波速度分布を求めた。なお、受振点・起振点配置は事前調査と同一とした。測定の結果、おおむね良好な波形記録を得ることができた。さらに、解析の結果、解析領域の全体的な速度分布を求めることができたほか、掘削した坑道の近傍では、一部で、その周囲に比べて速度の小さい領域が検出された。得られた速度値は、おおむね2.02.6KM/SEC 平均値は2.33km/secであった。また、解析結果の走時残差も十分小さな値となり、信頼性の高いものであるといえる。
石島 洋二*
PNC TJ1600 96-001, 62 Pages, 1996/03
地層処分に限らず、岩盤あるいは岩盤内に設けられた構造物を効果的にシーリングする上で、岩盤中に含まれている不連続面のシーリングが最大の問題になる。ところが、天然の不連続面の力学的ならびに水理学的性質に関する研究は、室内試験の段階に留まっている。地下岩盤には、様々な規模と性質を持ち、しかも様々な環境に置かれた無数の不連続面が存在しており、原位置での簡易な計測によって、特性が把握する技術の開発が望まれる。本研究はこの要請に答えようとするもので、原位置試験として孔内点載荷試験を取り上げ、本試験法により、不連続面の力学的性質に関して、どのような情報を得ることができるかを検討することにした。今回は、不連続面を含む岩盤に関して、常に均一な供試体を使用できるように、不連続面を持つ岩盤模型を開発した。これを用いて、不連続面の力学的性質を評価するための3つの室内試験法を実施し、試験方法の違いが結果に及ぼす影響について検討した。次いで、孔内点載荷試験に関して、3次元有限要素法による解析と岩盤模型試験を実施した。充填型不連続面を持つ岩盤模型として、岩盤のインタクト部をモルタル、不連続面を厚さ1mmのセメントミルクで作る方法を開発した。これを供試体として、不連続面の力学的性質を明らかにするための室内試験を行った。
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PNC TJ1559 96-001, 129 Pages, 1996/03
本研究は、岩盤物性と地殻応力に関する研究の一環として、結晶質岩系の花崗岩についての岩盤工学の基礎的研究、すなわち岩盤応力、岩盤の長期安定性および岩盤割れ目の透水性や止水性の変化、岩盤内単一不連続面の基本的特性に関する原位置(釜石原位置試験場)や、室内での試験に基づく基礎的・理論的な研究を行うものである。岩盤内割れ目の透水性および止水に関する研究については、岩盤内に地下空間が構築された際、地下水の漏出防止を目的に行うグラウトの範囲を、地下空間を中心に一定範囲に止め、それ以外の部分は従来通り地下水を流動させる方法を実技として確立するため、ゲルタイムを有するグラウト材料を用いて現地実験を行った。止水についてはほぼ目的を達成し、グラウト材の強度については、初期および長期の強度発現に優れた性質を有する速硬型コロイドセメントと、今までに最も強度を示した微粒子セメント+カオリンの混合物を用いて実験し比較を行った。繰り返し裁荷における岩石の耐久性に関する研究については、釜石鉱山L-250mの栗橋花崗岩を岩石試料として疲労試験における岩石の力学的特性を把握すると共に、疲労裁荷後の試験片から顕微鏡観察用薄片を作成し、PCを用いて画像解析により内部構造の変化について検討した。坑道周辺岩盤の力学的状況の精密調査については、孔壁変形法を中心とした地圧測定と不連続面に関する情報取得に対する孔内裁荷試験の応用について、計測技術の開発を進めた。そして、実用化への見通しをつけるために、釜石鉱山250mレベルの花崗閃緑岩中の坑道において原位置計測を実施した。本報告書は、社団法人システム総合研究所が動力炉・核燃料開発事業団の委託により実施した研究委託内容である。
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PNC TJ1449 96-004, 100 Pages, 1996/03
岩盤内に水平坑道や立坑を掘削することにより、空洞周辺では岩盤本来の力学・水理学的特性が変化することをが知られている。このような掘削によって発生する岩盤の特性変化を把握し、評価することは、地下施設の設計・建設や安全評価を行う上で重要な事項のひとつである。動力炉・核燃料開発事業団では昭和62年度以来、東濃鉱山において水平坑道および立坑を掘削し、それに伴い発生する掘削影響の範囲と特性の変化の程度に関する評価研究を実施してきた。これらの研究では、坑道掘削に発破工法を使用しており、掘削影響は主として発破に伴う岩盤の損傷により発生したことが明らかとなっている。これに対し、平成5年度から機械掘削による影響評価試験を実施し、発破による掘削影響との比較により工法の違いによる掘削影響の違いを考察する予定である。本研究では、機械掘削による影響評価を行うためのデータを取得する目的で、坑道を機械により掘削し、掘削中に坑道壁面の地質観察、変位測定および振動測定を行った。振動測定は、今回設けられた発破掘削区間でも行った。これらの調査結果を整理し、坑道掘削により明らかとなった地質構造、掘削に伴い発生する岩盤変位挙動についてとりまとめた。また、今回得られた測定データを平成6年度までに得られたデータと比較した。振動測定結果については、規格掘削と発破掘削とで振動特性を比較した。
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PNC TJ1449 96-003, 54 Pages, 1996/03
岩盤内に水平坑道や立坑を掘削することにより、空洞周辺では岩盤本来の力学・水理学的特性が変化することをが知られている。このような掘削によって発生する岩盤の特性変化を把握し、評価することは、地下施設の設計・建設や安全評価を行う上で重要な事項のひとつである。動力炉・核燃料開発事業団では昭和62年度以来、東濃鉱山において水平坑道および立坑を掘削し、それに伴い発生する掘削影響の範囲と特性の変化の程度に関する評価研究を実施してきた。これらの研究では、坑道掘削に発破工法を使用しており、掘削影響は主として発破に伴う岩盤の損傷により発生したことが明らかとなっている。これに対し、平成5年度から機械掘削による影響評価試験を実施し、発破による掘削影響との比較により工法の違いによる掘削影響の違いを考察する予定である。本研究では、機械掘削による影響評価を行うためのデータを取得する目的で、坑道を機械により掘削し、掘削中に坑道壁面の地質観察、変位測定および振動測定を行った。振動測定は、今回設けられた発破掘削区間でも行った。これらの調査結果を整理し、坑道掘削により明らかとなった地質構造、掘削に伴い発生する岩盤変位挙動についてとりまとめた。また、今回得られた測定データを平成6年度までに得られたデータを比較した。振動測定結果については、機械掘削と発破掘削とで振動特性を比較した。
栗原 雄二*; 宮崎 清*; 五十嵐 治世*; 玉野 達*; 速水 卓哉*; 田中 達也*
PNC TJ1201 96-001, 288 Pages, 1996/02
本研究は、人工バリア及び処分施設に要求される性能を確保し得る技術的方法を具体的に明らかにするために必要な地層処分システムの設計手法を開発することを目的とするものである。昨年度の研究成果を踏まえ、本年度は以下の項目について実施した。1.GISCAEの改良開発2.データベースの開発検討3.断層離間距離の検討4.解析による設計検討5.サイト特性調査手法の検討この内、1のGISCAEの改良開発では、熱解析の結果をより明確に把握するための改良を行うと共に、IRISに適用可能な画像処理ツールの調査を行った。2のデータベースの開発検討では、積算単価データベースとして3ケースの処分場建設単価の積算を行うと共に、岩盤工学データベースとして地下発電所における岩盤物性の調査を行った。3の断層離間距離の検討では、断層破砕帯の規模とレイアウトの関係を調査し、事例においては幅100m規模の断層は処分場として避け、幅20m程度の断層は処分区画として避けていることがわかった。また、空洞掘削が破砕帯部に与える力学的影響に関する感度解析では、坑道径の約3倍以上の離間距離において影響はごく小さいという結果を得た。4の検討では、掘削段階を考慮した2次元飽和-不飽和浸透流解析を行い、不飽和物性値の解析結果に対する影響を調べると共に、3次元解析に向けての課題の抽出を行った。また、3次元の熱解析では昨年度の解析の検証を行い。本年度の解析結果が昨年度の4ケースの解析の内の1ケースに合致することがわかった。5の検討では、段階を考慮したサイト特性調査の目標や内容、対象領域、調査期間の検討を行い、適用が考えられる調査手法について、いくつかの観点からその適用性の検討を行った。
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PNC TJ1559 95-001, 218 Pages, 1995/03
本研究は、岩盤物性と地殻応力に関する研究の一環として、結晶質岩系の花崗岩についての岩盤工学の基礎的研究、すなわち岩盤応力、岩盤の長期安定性および岩盤割れ目の透水性や止水性の変化、岩盤内単一不連続面の基本的特性に関する原位置(釜石原位置試験場)や、室内での試験に基づく基本的・理論的な研究を行うものである。「岩盤内割れ目の透水性および止水に関する研究」では、釜石原位置試験場で二つの試験孔を使用し、二つの新材料を用いて試験を行った。その結果、材料については、MC+カオリンと試験的に用いたスーパーファスナー(SF)ともそれぞれ有効な材料であることが確認された。但し、強度に関しては、前年のシリカヒュームを添加した材料に遠く及ばず、セメントの強度に近づけるためシリカの添加を考慮した試験の継続が必要である。また、ルジオンテストの結果1オーダー以上のルジオン値の改善が確認され実用化への前進が図られたと判断出来る。「花崗岩の圧縮破壊過程におけるき裂の進展に関する研究」クリープ試験における岩石の力学的特性を詳細に把握し、さらに一軸圧縮載荷後およびクリープ載荷後の試験片について顕微鏡観察用薄片を作製し、岩石の内部構造(空隙、亀裂)の変化について画像解析を行って定量的に把握し、総合的に検討した。「坑道周辺岩盤の力学的状況の精密調査」では、諸計器の開発、室内試験を経た上で、釜石原位置試験場250mレベルの花崗岩閃緑岩中の坑道において、諸計測を行った。地圧測定については、下向きの測定が可能な孔壁変形法を開発することにし、その現場試験を行い能率よく作業を進められる見通しを得た。岩盤の表面に現れた開口き裂の性状測定については、その深度を測るために開発した弾性波の初動極性の変化を利用する方法は有用であることが分かった。また、弾性波速度分布の測定から、き裂の密度に関する情報が得られる可能性が見られた。「岩盤内単一不連続面の基本的特性に関する研究」では、花崗岩中に作成した人工的不連続面を用い様々な条件下で先行履歴を与え、その試験体を用いて様々な条件下でShear-FlowCoupling実験を行った。先行履歴での垂直応力、せん断変位により不連続面での影響度を調べた。新しい方法で自然の不連続面を用いて、Shear-FlowCoupling実験、AE計測を行い、自然の不連続面の力学的特性と透水特性、およ
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PNC TJ1449 95-005, 252 Pages, 1995/03
岩盤内に空洞を掘削した場合、その周辺岩盤には不飽和領域が発生すると考えられる。この不飽和領域を定量的に評価することは安全性能評価上必要であり、これを原位置で計測する技術を確立しなければならない。本研究は、今後数年のうちに岩盤中の不飽和領域をある程度定量的に把握できるための計測手法を開発することを最終目標としている。今年度は(1)不飽和領域のメカニズムに関する基礎研究、(2)不飽和領域の計測手法に関する基礎研究に関して、岩石試料(多胡砂岩)を用いた室内実験を行い、基礎的な知見を得た。